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読んだ本「君のクイズ」小川哲

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子供の頃によく見たクイズのテレビ番組は、
クイズタイムショック・クイズダービー・クイズ100人に聞きました
アメリカ横断ウルトラクイズ・世界まるごとHOWマッチ!!・連想ゲーム
ぴったしカンカン・クイズ面白ゼミナールなどでした。

世の中には、頭が良い人がいるものだと感心するばかりです。
かっこよく連続正解する尊敬できる出演者と
ダメ解答ばかりの馬鹿にする出演者がいました。

うまいこと番組に乗せられた一般視聴者のひとりです。

小川哲さんの「君のクイズ」を読みました。
令和5年本屋大賞6位入賞 第76回 日本推理作家協会賞[長編および連作短編集部門] 受賞本です。
作者の小川哲さんは、『地図と拳』にて第168回直木賞を受賞しています。

賞金1000万円をかけたクイズ番組「『Q-1グランプリ』決勝戦で、
ファイナリストのクイズプレイヤー2人の対戦が舞台です。
主人公の三島玲央は、決勝戦で本庄絆と接戦を繰り広げます。

優勝が決まる最終問題で、出題するアナウンサーが問題を読む前に
対戦相手の本庄絆が正解を解答します。
なぜ、本庄絆は問題を聞く前に正答できたのか。
主人公の三島玲央は、真相を追います。

一般視聴者としてクイズ番組は見て楽しむだけでしたが、
この本を読んでクイズプレイヤーの考え方や解答を導きだす方法
時間の使い方などが良く分かったような気がしました。

食卓でおせんべい食べながらお気楽に見ているものには
まったくわからない世界です。

主人公は、1千万円の賞金を目の前にして理解できない負けを喫したわけですが
SNSで暴言を吐いたり、無責任な発言をしません。言葉や対応を選びながら対処します。
そうした前向きな所作が、好感度が高かったです。

文中の中に、普通に暮らしている中にクイズがあると書かれています。

「僕たちはいつもクイズを出題され続けている」

友人関係の対応、仕事での上司との対応
購入に迷う家電、スマホの機種変更 購入
晩御飯をどうするかなど

「正解がわからないままにボタンを押す」
正解がないので後悔したり悩んだりします。
正解があるものが、競技に使われるクイズなんだと。

なるほど その通りだなと感じ入りました。
小さな事でも、ちょっと大きな問題でも、
自分が納得する答えを出して行くことが人生における解答の方法かも知れません。