令和5年初めて読んだ本になります。
いろいろありまして、なかなか本が読めていません。
本書は、江戸時代の女性の貸本屋が主人公のお話です。
浅草・深川・日本橋を舞台に家族も身よりもない主人公が貸本屋をして生きていきます。
「和漢貸本梅鉢屋」(わかんかしぼんうめばちや)と言う名前で、本と錦絵を高荷に背負い
お馴染みさんの所に行って貸した本を回収し新たに貸していく商売です。
当時の娯楽と言えば、お芝居か本などしかなかったので、
貸本屋も江戸の町で800軒はあったと言う事なので商売の競争は厳しかったようです。
お客の好みを情報収集して新たな仕入れを行うことも仕事のうちになります。
そうして大店や個人宅、女郎屋などを回るのですが、そこで事件に巻き込まれていきます。
本が好きで負けず嫌いで頑張る主人公が逞しいです。
江戸時代の風俗というか、本を通して日常がうまく描かれています。
高瀬乃一(たかせ・のいち)
1973年愛知県生まれ。名古屋女子大学短期大学卒業。青森県在住。2020年「をりをり よみ耽(ふけ)り」で第100回オール讀物新人賞を受賞。その後、「オール讀物」「小説新潮」などで短編を発表、2022年『貸本屋おせん』で単行本デビュー。
収録されいる第一話「をりをり よみ耽り」で第100回オール読物新人賞を選考委員満場一致で受賞しています。
”日本のひなた”みやざき暮らしの男です。ニックネームは「ひでさん」です。このブログは2020年3月より始めました。週1回の珈琲の自家焙煎と週1~2回の市民農園約9坪での野菜作りとぼちぼち嗜むソロウクレレについて書いています。防災士です。よろしくお願いします。